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平方完成で読む二次式:最小値・対称軸・実数解 x²−4x+7という式から、いちばん小さい値を見つけるにはどうすればよいでしょうか。xへいくつかの数を入れると値は求まりますが、試した数の中で小さいだけでは、すべての実数の中で最小だとは言えません。式を(x−2)²+3と書き直すと、二乗が零以上という性質を使えます。
この書き直しを平方完成と呼びます。値を変える操作ではなく、同じ式を、性質が読み取りやすい形へ表す操作です。ここではx²の係数が1の二次式を扱い、最小値、左右の対称性、零になる実数があるかをつなげます。文字への代入と展開を確認してから、高校段階の三例題へ進みましょう。
このテーマのクイズへ → 科目とテーマを選んだ開始画面へ進みます。出題方式・問数を確認してから始められます。
この記事の目次 展開を逆向きにたどり、二乗を作る 下限を示し、その値を取るxも確かめる 同じ距離の入力から対称軸を読む 零に届くかを見て、実数解を数える 三例題を、同じ形へ戻して振り返る まずは例題で確かめる 展開を逆向きにたどり、二乗を作る まず(x−2)²は(x−2)(x−2)です。それぞれの項を掛けるとx²−2x−2x+4=x²−4x+4となります。x²と4だけを残すと、二つの−2xを落としてしまいます。二乗の括弧を外すときは、同じ因子の積へ戻して確かめてください。
x²−4x+7では、定数7を4+3に分けます。x²−4x+4の部分が(x−2)²なので、元の式は(x−2)²+3です。4を新しく足したままにするのでなく、7のうち4を平方へ使い、残り3を外へ残しています。
一般にx²+bx+cは、(x+b/2)²+c−b²/4と書けます。括弧を展開するとx²+bx+b²/4になり、外の−b²/4で余分な定数が消えます。公式の形を覚える前に、展開して元の三項へ戻ることを確認すると、符号や定数を点検できます。
下限を示し、その値を取るxも確かめる 実数を二乗した値は零以上です。したがって(x−2)²+3はどんな実数xでも3以上になります。さらにx=2なら二乗部分が零になり、値は実際に3です。「3より小さくならない」と「3になる入力がある」の二つがそろって、最小値3と結論できます。
最初の例題で求めるのは式の値であって、xの値ではありません。2は最小値を取る入力、3はそのときの出力です。定数項7はx=0での値ですが、最小値にはなりません。元の式へx=2を入れて4−8+7=3とも確かめられます。
入力の範囲も読みます。別の練習条件として3≦x≦4に変えると、x=2は選べません。この範囲ではx−2が1以上2以下なので、二乗は1以上です。x=3で1になり、同じ式の最小値は4です。今回の例題は実数全体を許す条件だから、入力2を使えます。
同じ距離の入力から対称軸を読む y=(x−2)²+1では、x=1とx=3を入れると、どちらもy=2です。二つの入力は2から左と右へ同じ距離にあります。x=2−tとx=2+tなら、二乗される数は−tとtで、二乗後の値は等しくなります。
この左右の対応が、縦の直線x=2に関する対称性です。グラフ上で最も低い点を頂点と呼び、この式では(2、1)です。対称軸は頂点の高さy=1でも、入力の数を高さへ移したy=2でもありません。軸上では横座標が2で一定なので、x=2と書きます。
括弧にx−2とあっても、軸の位置を−2とはしません。平方の中が零になるのはx=2です。一般のy=(x−h)²+kでも、入力h−tとh+tは同じ高さになり、対称軸はx=h、頂点は(h、k)です。最小値kと、それを取る横座標hを分けて読みます。
零に届くかを見て、実数解を数える 最後の例題x²+2x+5=0は、(x+1)²+4=0と書き直せます。左辺はどんな実数xでも4以上なので、零にはなりません。従って異なる実数解は0個です。二次方程式という形だけから、実数解が二つあるとは決められません。
定数を変えた自作の三式を比べます。(x+1)²+4=0には実数解がありません。(x+1)²=0ならx=−1の1個です。(x+1)²−4=0ならx+1が2または−2となり、x=1、−3の2個です。二乗が負の値を求められるのか、零なのか、正の値なのかで分かれます。
例題の日本語解説は判別式Dを使い、D=2²−4×1×5=−16と計算します。x²+bx+cを平方完成したとき外に残る定数c−b²/4は、D=b²−4cの−D/4です。この例では4=−(−16)/4なので、「正の4が残って零に届かない」と「判別式が負」は同じ条件を別の形で読んでいます。
三例題を、同じ形へ戻して振り返る 下の三例題は、最小値、対称軸、実数解の数の順です。解答を開く前に「二乗+定数」の形を書き、何を答えるかを短く添えてください。解説を読んだ後は伏せて、元の式への展開、最小値を取る入力、左右等距離の入力、零に届く条件を説明し直します。
文字や等号の役割に迷ったら、前提記事「未知の数に役割をつけて読む式」へ戻れます。関連記事「軸の意味からたどるグラフと座標」では横座標と縦座標の読み方を確認できます。練習の開始設定は高校段階・標準の「式・関数」です。この三例題だけを出す設定ではなく、同じ設定に合う別の問題も含みます。
取り組み方 二次式を平方完成し、展開して元の式と等しいか確かめる。 二乗を零にする入力と、そのときの式の値を分けて書く。 最小値・対称軸・実数解のどれを問うかを決め、入力の範囲も確認する。 括弧の中の数と、求める値を混同しない (x−h)²+kでは、hは平方を零にする入力、kは実数全体での最小値です。この読み方は二乗の係数が正である条件を使っています。係数の符号や入力範囲が変わった式へ、同じ答えをそのまま移さないでください。
TRY & READ
まずは例題で確かめる 選択肢を比べてから「答えと解説を読む」を開いてください。ここで読んだ例題は、テストの解答や成績として保存されません。
例題 1 · 式・関数
x²−4x+7の最小値(xは実数)は? 7 −4 2 3 答えと解説を読む 正解:3
x²−4x+7=(x−2)²+3と平方完成します。実数の二乗は0以上なので、この値は必ず3以上です。x=2のとき二乗部分が0になり、実際に3を取るので最小値は3です。
考え方・補足を読む 下限を示すだけでなく、その値を達成するxがあるかも確認します。
例題 2 · 式・関数
y=(x−2)²+1の対称軸は? y=1 x=−2 y=2 x=2 答えと解説を読む 正解:x=2
対称軸は、グラフをその線で折り返したときに重なる線です。二乗項はx=2を中心に左右同じ値になる。例えばx=1と3でどちらもy=2となり、中央はx=2です。
例題 3 · 式・関数
x²+2x+5=0の異なる実数解の数は? 2個 無限個 0個 1個 答えと解説を読む 正解:0個
判別式D=2²−4×1×5=−16。負なら実数解なし。
クイズで続けてみる このテーマの範囲は「式・関数」。範囲は「幅広い教養」、難しさは「標準」を最初に選びます。開始画面で条件を変更できます。
このテーマのクイズへ → テストは提出後に解説を確認できます。連続チャレンジは回答ごとに解説、復習はこの端末で記録された未解消の誤答が対象です。ひまつぶしは学習記録を更新せずに取り組めます。
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