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数学 · ベクトルの成分と内積

矢印を足すと座標、内積をとると数?成分から垂直を確かめよう

編集:ひと息遊戯・ひと息学び 運営 · 公開日: · 編集方針

右へ3、上へ2進んでから、左へ1、上へ1進むと、出発点からどこまで移動したでしょう。経路を一続きの矢印で表すと、横へ2、縦へ3の移動です。ベクトルの成分は、このように向きも含めた移動量を整理する道具になります。

前提は「グラフと座標」の記事で扱う、横・縦の順序と負の数の意味です。ここでは互いに垂直で、単位の長さが同じ2本の軸を使います。成分を足す計算と、内積という1個の数を作る計算を分け、最後に垂直を判定する理由まで考えます。

1.横と縦を混ぜずに足す

ベクトル(a, b)は、横にa、縦にbだけ進む移動を表します。負の成分は、それぞれの軸の正方向と逆に進むという意味です。続けて(c, d)だけ進むと、全体の移動は(a+c, b+d)。出発点の座標と移動量は区別しましょう。

最初の例題では(2, −1)+(−3, 4)を計算します。横は2−3=−1、縦は−1+4=3なので、答えは(−1, 3)です。原点から始めなくても、この移動量は変わりません。

2.内積は「対応する成分の積を足した数」

平面のベクトルu=(a, b)、v=(c, d)の内積をu・v=ac+bdと定めます。足し算の答えは成分の組ですが、内積の答えは1個の数です。どちらも成分を使うので、演算の記号を先に確かめましょう。

2番目の例題では(1, 2)・(3, −1)=1×3+2×(−1)=1です。横どうし、縦どうしを掛けてから足します。先ほどの移動の合計(2, 3)と、別のベクトル(3, −2)なら、内積は2×3+3×(−2)=0になります。

3.なぜ内積0で垂直とわかるのか

三平方の定理から、u=(a, b)の長さの二乗はa²+b²です。2本のベクトルを同じ始点から描くと、先端どうしの距離の二乗は(a−c)²+(b−d)²。展開すると、uの長さの二乗+vの長さの二乗−2(ac+bd)になります。

どちらも零ベクトルでないとき、2本が垂直なら三平方の定理により「先端間の距離の二乗=2本の長さの二乗の和」。上の式と比べるとac+bd=0です。逆に内積が0ならこの等式が成り立ち、三平方の定理の逆から垂直だとわかります。

具体例の(2, 3)と(3, −2)では、長さの二乗はどちらも13。先端間の距離の二乗は(2−3)²+(3+2)²=26で、13+13と一致します。内積0という計算と、直角という図形の条件がつながりました。

4.3問で「移動・数・条件」を言い分ける

例題を順に解き、1問目は移動量の組、2問目は内積の数値、3問目は垂直を満たすベクトルを答える問題だと言い直してみましょう。3問目の(2, 1)では、候補(1, −2)との内積が2×1+1×(−2)=0です。他の候補も計算して、0になるものが一つだけか確かめます。

符号や成分の順に迷ったら「グラフと座標」へ戻れます。次は関連記事「図形」で、見た目ではなく条件から直角や高さを決める考え方を確かめましょう。

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例題 1 · 図形

ベクトル(2,−1)+(−3,4)は?

  1. (−1,−5)
  2. (−1,3)
  3. (5,3)
  4. (−6,−4)
答えと解説を読む

正解:(−1,3)

ベクトルの成分は、各方向にどれだけ進むかを表す数です。横と縦の成分をそれぞれ足す。横は2−3=−1、縦は−1+4=3で、答えは(−1、3)です。

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